features当院の特色

透析医療

 血液浄化療法とは、体から血液を取り出し血液中に含まれる尿毒素や有害物を透析、濾過、吸着、分離などの方法で綺麗にしてゆく治療です。

現在最も多く行われている血液浄化療法は慢性腎不全患者さんに対する血液透析療法です。

慢性維持血液透析を行なっていくにはシャントと呼ばれる、主に前腕の動脈と静脈を繋ぎ合わせる血管の手術が必要です。

そうすると腕の静脈血管に動脈の血が流れ込む事で、静脈の血管が太く拡張して来ます。この血管に少し太めの針を2本刺してそれぞれに管を接続します。片方の管から取り出した血液はフィルターを通過する事で浄化され、綺麗になった血液がもう一方の管から体内へ戻って行くという仕組みになっています。

この際、毒素と共に体に溜まった余分な水分も抜く事が出来ます。これを定期的に繰り返す事で、無くなってしまった腎臓の機能の一部を透析の機械で肩代わりするのです。

近年、医療の進歩に伴い通常一般的な「1回4時間、週3回」通院での慢性血液維持透析だけでなく様々な透析方法が可能になって来ております。

その様な時代のニーズや患者様のご要望に合わせ、当院では202510月から三浦半島で初となる個室での長時間透析を始めました。これは「1回6~8時間、週3回」行う血液透析です。より時間をかけて緩徐に尿毒素や水分を除去する事が出来るため心臓への負担が減り、食事制限が緩和され、透析後の血圧低下や倦怠感が出にくく体調が安定し易くなります。それに伴い、多量の内服薬も少なく出来る可能性があります。当院では「日中ロング透析」、と夜間の寝ている時間に行う「夜間オーバーナイト透析」を行なっております。特にオーバーナイト透析では昼間の時間を自由に過ごす事が出来るため更にQOLが向上します。

他にも御自宅で行う「おうち透析」として腹膜透析も選択肢として提案しております。これは自分のお腹に透析用の管を入れる手術が必要になりますが、御自分で腹腔内に毎日1.5~2Lの透析液を出し入れする事で毒素や水分を抜いて行くと言う物です。通院頻度は月に1~2回で済むため自由な時間をより多く確保する事が出来ます。1日の尿量が700ml程度以上ある様でしたら腹膜透析が出来る可能性がありますのでご相談ください。