department放射線技術科

部門概要

18名の診療放射線技師が在籍しており、24時間365日各種検査に迅速に対応できる体制を整えています。
当院は地域医療支援病院として高度医療機器の共同利用に力を入れています。当科もMRI装置2台、CT装置2台を保有しており、土曜日を含めた共同利用専用枠を確保しています。近隣の病院や診療所からの検査依頼にも迅速に対応しています。
各種認定資格の取得および維持にも力を入れており、各診療科と連携し質の高い検査や治療を提供できるように研鑽を積んでいます。

診療放射線技師

18名(男性技師14名・女性技師4名)が在籍し、日々技術の研鑽に努めています。

専門資格一覧

  • 救急撮影認定技師
  • Ai認定放射線技師
  • 血管造影インターベンション専門診療放射線技師
  • 磁気共鳴専門技術者
  • 肺がんCT検診認定技師
  • 胃がん検診専門認定技師
  • 胃がんX線検診技術部門B資格
  • 検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師
  • 放射線管理士
  • 胃X線検診読影補助認定資格
  • X線CT認定技師

当科装置一覧

  • 一般撮影装置4台(FPD4台)
  • マンモグラフィー装置(FPD乳房装置)1台
  • ポータブルX線装置(FPD3台)
  • 骨塩定量装置1台
  • X線透視装置2台
  • 血管撮影装置1台
  • CT装置2台(80列CT/320列CT)
  • MRI装置2台(1.5T/3.0T)
  • ガンマカメラ装置1台
  • 放射線治療装置1台

一般撮影

胸部・腹部・骨などの部位の X 線単純撮影写真(レントゲン写真)を撮影します。当院では撮影室が一般撮影部門に3部屋と救急外来に1部屋あり、全室でFPD(フラットパネルディテクタ)を使用しています。このFPDにより低被ばくかつ良質なX線画像の提供が可能となりました。加えて従来の装置よりも画像の出力時間が短縮され、検査効率の向上・待ち時間の短縮が実現しています。救急撮影室では神奈川県内で初導入となる最新の装置が2021年より稼働しており、さらなる検査品質の向上が実現しています。

注意点

  • 撮影部位によっては洋服・下着を脱いでいただく場合や、金属類(ネックレス、ボタン等)・湿布・カイロ・磁気治療器等をはずしていただく場合があります
  • 妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方は職員に申し出て下さい

マンモグラフィー

・Ⅹ線を用いて乳房の撮影をします。被ばくを減らすのと同時に、乳腺の重なりを少なくして病変を見つけやすくするため、板(圧迫板)で乳房を挟み薄く広げて撮影を行います。


・当院の乳房装置は、2023年9月にSIEMENS社製の最新の機器を導入いたしました。この装置では新たに「トモシンセシス撮影」を行うことができます。
「トモシンセシス撮影」とは、50度の範囲で機器を動かしながら撮影を行う方法です。日本人の乳房には高濃度乳腺が多く、従来の乳房撮影では乳腺に隠れて病変が見えないことがあります。
しかし、この撮影により組織の重なりの影響が受けにくくなり、病変を確認しやすくなります。


・乳房撮影も、最新鋭の機器のため乳房圧迫の自動調整が可能になり、
圧迫による痛みを従来の機器よりも低減させます。
また、被ばく線量も大きく低減されており、従来機器よりも30%ほど被ばく線量が少なく検査が行えます。


・当院では、患者様により安心できる乳がん検査を受けていただけるよう体制を整えております。また、乳腺疾患専用の乳腺外来も設けておりますので、是非ご利用ください。

何かお困りの際には当院スタッフまでお声がけください。

注意点

  • 以下の方は検査が出来ない場合があります。該当の方は必ず職員に申し出て下さい。
    心臓ペースメーカーを埋め込まれている方・豊胸術を受けられた方・妊娠中または授乳中の方



骨密度検査

骨粗鬆症による骨折が生じやすい部位である腰椎および大腿骨頚部で骨密度の測定を行います。DXA法という2種類のエネルギーのX線を用いており、高い精度と再現性を有しています。検査時間は説明・着替えなども含め15分程度で終了します。また検査中は仰向けで寝ているだけなので患者さんの負担も少ない検査です。下記のような結果表で現在の骨密度の状況や、過去の結果との比較が容易になっています。

X線TV(透視検査)

透視検査とは、目的とする部位にX線を照射して、リアルタイムに画像を映し出します。骨折などで位置がずれた骨を元の位置に整復をしたり、バリウムなどの造影剤を使用し、消化管や胆管・尿路などの精密検査や、内視鏡と併用して胆管に詰まった石を取り除く治療など多岐にわたります。

当院で使用している装置はCanon社製ZEXIRA及び日立社製CUREVISTAの2台です。

血管撮影装置

カテーテル治療をサポートする血管撮影装置です。血管撮影装置は英語で「Angiography」略してAngioと呼ばれます。カテーテル検査・治療を行うために必要な機械で、造影剤を注入しながら目的の部位にX線を当てて血管の様子をリアルタイムに写し出すことができる装置になります。カテーテル療法は、心筋梗塞や脳出血・脳梗塞といった血管の病気が増加する中で低侵襲な治療として普及しています。

当院の装置は2022年10月にCANON社製「Alphenix」を導入しました。動画対応血管撮影装置としては一番高分解能な画素サイズ76μmを有し、より病気を詳細に写しだします。治療の際にはこの高分解能画像が医師の手助けとなり、より安全に治療が行えるようになりました。また、従来の機器と比較しても大幅に被ばく線量が低下し患者さんにやさしい検査や治療を実現します。

X線CT

X線コンピューター断層撮影(X-ray Computed Tomography)の略称です。寝台に寝た状態で円形の機械に入り、目的とする部位にX線を照射して撮影します。その撮影データをコンピューターで処理をすることで体の断面の画像が作成され、内臓、血管、骨などを観察することができます。

また、処理方法によっては3D表示や動きのある4D画像も作れます。このように一般撮影(レントゲン)だけではわからない病気を的確に見つけることが可能な検査になります。

※検査には造影剤を使う検査と使わない検査があります。造影剤は比較的安全な薬と言われていますが他の薬と同様、副作用が出現することがあります。次の項目に該当される方は必ず事前にお知らせください。

  • 過去に造影剤を使って気分が悪くなった方
  • アレルギーがある(喘息・食べ物・薬などによる蕁麻疹がある)方
  • 甲状腺機能亢進症、多発性骨髄腫、腎障害の方
  • 糖尿病の薬を飲んでいる方

MRI

MRIとは「Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像」の略称です。磁場と電波を利用して、体内の様子を画像化する検査です。CTやX線検査とは異なり被ばくがありませんので安心して検査を受けていただけます。当院では現在、SIEMENS社製3T MRI装置1台と1.5T MRI装置1台の計2台が稼働しており詳細な検査が可能となっております。

注意点

  • 検査時間は20~40分程ですが、それ以上時間を要する場合もあります。
  • 検査前には身に着けている金属類を外していただき、検査着に着替えていただきます。
  • 磁石を利用した義歯は磁力が低下する可能性があります。
  • 刺青やアートメイクの一部に金属物質を使用しているものがあり、痛みを感じたり、火傷を負ったり、変色してしまう可能性があります。
  • コンタクトレンズや化粧品(マスカラ、アイシャドウ含む)は発熱による角膜や眼球への障害、火傷を負う可能性がありますので検査当日はご使用にならないでください。
  • 金属類(補聴器、入れ歯、装飾品)、磁気記録媒体等(磁気カード類)は絶対にMRI室内に持ち込まないでください。磁力により装置に急激に引き込まれたり、飛んでしまうことで怪我をしたり、機器を損傷する恐れや強い磁場の為に火傷を負うことがあります。
  • 以下の方は検査が出来ない場合があります。該当の方は職員に申し出て下さい。
    心臓ペースメーカー、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、神経刺激装置、脊髄刺激装置、骨成長刺激装置、可動性義眼、強磁性体金属(鉄製品など) が体内にある方

放射線治療

放射線治療は高いエネルギーの放射線を用いてがんの治療や、がん再発の予防、痛みの緩和などの目的で行います。治療期間は方法や目的によって異なりますが、概ね1ヶ月~2ヶ月かかり、その間は土日祝日を除いて毎日治療が行われます。一回の治療時間は10~15分程で、痛みなどはありません。放射線治療医・放射線技師・看護師が密接に連携を取り合い、患者さんの症状や検査結果に応じて治療を進めてまいります。

核医学検査

調べたい臓器や病気に集まる性質をもつ微量の放射性医薬品を静脈から投与して体内から出てくる放射線をガンマカメラという機械で撮影する検査です。
臓器の形だけでなく、臓器の機能が良好であるかわかるのがこの検査の特徴です。
放射性医薬品から出る放射線はごく微量であり普段の生活に支障はきたしません。
また、この薬は特殊な薬のため検査を始める予約時間に合わせて調整を行います。遅刻やキャンセルなさる際には必ずご連絡を下さい。