脳震盪

疾患概要

脳震盪は転倒、交通事故、スポーツなど日常いたるところでおきます。殆どは自然に軽快し後遺症を残しません。しかし対応を間違えると稀ですが後に後遺症が残る可能性があります。近年ではサッカー、ラグビー、柔道などの学生スポーツでは指導者への安全教育が普及し頭部外傷で重篤な後遺症を負うケースは激減しました。しかしゼロにはなっていません。

脳震盪の典型的な症状

      1. 頭部打撲時に短時間意識を失う。
      2. 頭痛が続く。
      3. 嘔気があり動くと吐いてしまう。
      4. ボーッとして上の空になる。
      5. 自分が今どこにいて何をしていたかわからなくなる。
      6. 見たこと、聞いたことをすぐ忘れるようになり同じことを何度も質問する。転倒したことも覚えていない。

セカンドインパクトシンドローム

脳震盪の症状が残っているにもかかわらず更に頭部打撲すると、脳が急に腫れてきたり、頭蓋内に出血をきたしたりして昏睡となり死亡するケースもあります。スポーツ選手は脳震盪をおこしたら競技や練習に復帰してはいけません。スポーツ選手に限らず脳震盪をきたした人は安静にしなければいけません。一定期間は頭部打撲を避ける必要があります。必ず医療機関を受診し医師の指示に従ってください。

脳震盪の対応

”安静”が絶対に必要になります。程度により入院が必要になるケースもあります。自宅で様子を見る場合は以下のことを守る必要があります。

      1. 一人にさせない
      2. 外出させない
      3. 運動させない
      4. 運転させない(自転車も)
      5. 飲酒させない

最低でも2~4週間は頭部打撲を避ける必要があります。スポーツ選手の競技復帰は指導者や医師の指示に従ってください。

対象の診療科