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膝の骨壊死は内側関節の大腿骨側に好発します。骨壊死とは骨の内部が死んでしまうことを指します。膝の急激な痛みが特徴です。原因は不明ですが、軟骨の下の骨に起こる骨粗鬆症を基盤とした細かな骨折が原因と考えられています。一般的に60歳以上の女性に多い傾向があります。
原因は不明ですが、最近では軟骨下の脆弱骨折が原因ともいわれています。
急激な痛みで発症し、夜間痛が見られることが特徴です。大腿骨内側の関節を押すと強い痛みがあります。膝関節内に関節液がたまり膝が腫れてくることもあります。保存的治療法があまり効かない強い痛みが続きます。激しい痛みは3ヶ月から1年程度で落ち着きますが、その後急速に変形性関節症が進行し再び膝の痛みが増えていきます。通常は5年から10数年かけて軟骨は減っていきますが骨壊死後は数年で末期まで進行してしまいます。
X線検査、MRI検査、骨シンチグラフィーなどを行います。
痛みが出た後の1〜2ヶ月間(発症期)にはX線検査では見がみられないことが多いです。時間経過とともに関節面の平坦化が生じ、続いて関節軟骨直下に半円状の透亮像があらわれます。さらに進行していくと最終的には関節裂隙が狭くなり、骨棘ができるなど変形性膝関節症に似た変化を生じます。MRIで早期に見つけることができます。
壊死部の進行度に応じて治療を行います。
stage1やstage2にはできるだけ患肢に体重がかからないようにすることが重要で、杖や装具を使用します。痛みに対しては消炎鎮痛剤(痛み止め)を使います。壊死部が比較的小さい場合は自然治癒することもあります。
しかし、壊死部が大きい場合は進行しやすく、stage3に至った場合は徐々に内販変形(O脚)が強くなり変形性膝関節症となってしまいます。症状が改善しない場合は手術(高位脛骨骨切り術や人工関節置換術)を行います。
変性期の進行を防ぐために当科では骨壊死が見つかり次第手術療法をお勧めしています。骨切り術を第1選択として行っています。
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